事業所開設までのあゆみ

 

 

一般社団法人はっぴーれいんぼーは、アントロポゾフィー(※1)に基づく医療と教育を結ぶ活動を行うレインボーサークルのプロジェクトです。


障がいの種別を問わず共に生きる場として、ともにケアを行いあうシュタイナー医療と教育を結ぶ活動の一環として、障がいのある人々とともに生きる場である生活介護施設と0歳から18歳までの児童発達支援・及び放課後等デイサービスで、1対1あるいは小グループでの療育の場を創設します。

そのため、2018614日に「一般社団法人はっぴーれいんぼー」を立ち上げ、201810月から一般社団法人はっぴーれいんぼーとして活動してきました。

 

 ※1

  アントロポゾフィーとは19世紀初めにドイツを中心に活躍した思想家ルドルフシュタイナーが提唱しました。欧米を中心に多くの国々で人智学に基づいた障がい者施設や学校やクリニックなど運営されています。日本でもシュタイナー学校・子ども園やクリニックが各地にあります。

  

 

 

 

2016年より、月1回のはっぴーれいんぼー例会を行い、ライアーコンサート、オイリュトミー、羊毛や手染めなどの手仕事、調理、アドヴェントガーデン(りんごまつり)、粘土など様々な講師により工夫を重ねた集いを開催してきました。

 

三好正人さんによる治療教育の連続講座を行い、その7,9,11,12月の4回はシュタイナー「治療教育講義」にのっとり、次の4つの基本事項を学びました。①四つの身体感覚(触覚、生命感覚、運動感覚、平衡感覚)、②四つの臓器(肝臓、腎臓、肺、心臓)③体質による六つのタイプ、④「治療教育講義」の中で説明している六つの病的な偏り。1、2、3、4月は、その観点に基づくチャイルドスタデイの実際について具体的な症例を見ていく内容、また、11月より受講者によるチャイルドスタデイが行われ、三好さんの考察や助言を受けて子どもがより良き存在として生きることができる実践活動に入りました。

 

チャイルドスタデイは一通りの概念を掴んでも、その観察事項を述べ上げたときに、実際の子どもの像が立ち上がってくるまでには自分の中での積み上げが必要ですが、チャイルドスタデイなくしては実際の施設にいきいきした魂を吹き込むことはできないので、私たちスタッフもさらに頑張っていかなければなりません。

 

「魂の保護を求める子どもたち」の読書会はスタッフを中心とした小規模な勉強会ですが、スペシャルニーズの子どもとともに生きる親の思いなどに直接触れる機会でもあり、盛況です。活動を支える資金集めの一環として、生活介護施設の開所のことも見据え、手仕事品をバザーに出す試みも活発に行っています。

 

  

 2018年より大東市泉町2丁目13-5102に生活介護事業所用のテナントを借り、アントロポゾフィーに基づく建築家・岩橋亜希菜さんに設計監理を依頼し、改修のための討議を5か月ほど丁寧に積み重ねました。

 「にじいろのおうち」の空間は、治療教育空間として、朝の集いや仕事としてのクラフトや芸術的活動を行うお部屋と、乳幼児期からの発達の滞りを取り戻し、感覚と心を育てる療育活動やオイルケア(アインライブング)やハーブ湿布など看護ケアが受けられるセッションルームと相談室、無農薬の手作り野菜で作られる毎日の昼食が作られる厨房を備えました。

 

 工事の間、9月、10月、11月と岩橋亜希菜さんの連続講演会も実施し、また、シュタイナーが現場の方々に実践的なお話をしたように、現場で働くスタッフに向けた「労働者講義」も行い、自らの意志でよりよき活動が紡ぎだせるようなお話を受け事業所開設の準備となりました。

 

 工務店は、羽根建築工房です。レインボーサークルの事務所ちあハウスも改修をしていただき、善きコラボレーションで、「にじいろのおうち」の空間も依頼しました。建築プロセスは羽根建築工房のブログにも書かれています。

ブログ | 羽根建築工房 | 大阪で美しい手仕事の木の家を造る工務店 (hanebou.com)

 

 

 羽根建築工房の施工のもと、事業所の改修も終わり、無事2019年11月18日に引き渡しが終わり、消防検査も済み、にじいろのおうちは開所されました。12月開所し、アドヴェントの集いや説明会を行いました。

 

 2月に生活介護事業所、3月に児童発達支援及び放課後等デイサービス事業がオープンしました。